名古屋で税理士事務所に勤務しながらMBAを取得。税理士試験の突破した勉強法や自己啓発、節税や節約情報などの情報をお送りします。

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会計

経営者、管理者にとって必要な会計とは?

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財務会計は「経理」、管理会計は「経営」のための活用法

会計(Accounting)は、財務会計と管理会計の2つに分類することができます。

「財務会計」は、大手企業なら株主や銀行などの利害関係者に公表する決算書を作るための作成基準や考え方を示すものです。中小企業なら、税務署に提出する決算書を作成する基準や考え方を示します。財務会計は経理が主に使う会計で、営業や開発に所属する社員などには馴染みの薄いものです。

これに対して、「管理会計」は、意思決定や業績管理を行うために使われる管理方法であり、会社の数字を活用していかに事業を行っていくかを判断することが目的です。

名前に「会計」と付くので、拒否反応を示す人も多いのではないかと思いますが、管理会計は、経営者やマネージャーが活用すべき経営のノウハウです。財務会計と管理会計の違いを理解していくために、簡単な例を紹介します。

売上予算は達成したのに、売上高が伸びない理由

あなたがコンピューターメーカーの営業部員だとしたら、売上予算を持っているでしょう(持っていなければ営業マン失格です)。期末まで1か月に迫った最終月。あなたは、売上予算の達成に向けて、得意先回りを強化しているはずです。そして期末ギリギリで、何とか受注して、目標の予算を達成したとします。

しかし、経理部門から、売上予算は達成したけど、会社が公表する売上高(上場企業などが決算短信で記者発表する売上高や、中小企業なら税務署に申告する売上高のこと)は、それほど伸びていないという報告が入りました。全営業所で、売上予算は達成しているにもかかわらず、です。いったい何が起きているのでしょうか?

営業には管理会計が使いやすい

カラクリは次の通りです。一般的に、会社内部で使う売上高は、受注ベースで考えているのに対して、外部に公表する売上高は、相手方の検収ベース(相手がコンピュータシステムの稼働を確認した段階など)で考えるためです。このような売り上げの計上時期のズレの認識はよくあります。

成果をすぐに実感しやすい受注売上基準

もう少し具体的に言えば、営業部門では、期末の売上予算達成に向けたギリギリの活動をしています。このような場合、成果をすぐに実感しやすい受注ベースの売上高を使うことで、営業マネージャーは売上予算の達成状況を把握しやすくなります。つまり、受注ベースで売上高をつかむことは、営業担当者ごとの売上達成状況を把握し、激励し、すばやい行動を促す営業マネージャーに適した売上の認識基準です。まさにこれが管理会計の考え方となります。そのため、先の例のような期末ギリギリの受注売上は、翌期の売上高になることがあるのです。

代金を確実に回収できたときに認識する研修基準

一方、経理部門では、売上高が確定して、代金の回収を確実にできる状態を重視します。つまり返品やクレームの可能性がある受注基準ではなく、検収が終わって、顧客が確実に売上代金を支払う状況になったときに売上高と認識すべきと考えるのです。これは財務会計の考え方になります。なお、税金を計算する際の売り上げの計上基準も検収基準・発生基準で考えます。例えば、あなたが建築関係の社長だとします。建物を作る期間は、ものの大きさによりますが1か月以上、さらには1年以上掛かるものもあります。受注がある度に売り上げを計上したらどうなるでしょうか?1年以上の建設期間であれば、その代金回収も1年も先になるでしょう。それにも関わらず、受注がある度に売り上げを認識していては、それに係る税金を払う資金がなく、最悪倒産に追い込まれてしまうでしょう。

また、財務会計の考え方は、IFRS(International Financial Reporting Standards:国際財務報告基準)に代表される会計基準によって制約を受けます。

しかし、企業内部で利用する管理会計では、業績管理を重視するため、経営者や管理者が理解しやすいルールを独自に設定してもいいのです。

部門をまたいで活用する会計が管理会計

管理会計は、経営プロセスにおいて、どのように付加価値を生み、利益につなげるかを示し、業績管理を行うためのノウハウとして役立ちます。例えば、どの商品をどれだけ売れば利益が増加して、さらに利益を増加させるためにはどのような付加価値を付けたらよいかという指針を提供します。したがって、営業部門、製造部門、開発部門などのラインで活用するのが管理会計です。

POINT

  • 財務会計は、外部に公表・提出する決算書の作成基準や考え方。
  •  管理会計は、意思決定や業績管理を行うための数字の見方。

 

 

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