名古屋で税理士事務所に勤務しながらMBAを取得。税理士試験の突破した勉強法や自己啓発、節税や節約情報などの情報をお送りします。

やまそうの徒然なるままに

マーケティング 情報

マーケティングについて考える

投稿日:

「弊社はマーケティングに力を入れています。」

「インターネットを用いたマーケティングが今後必要になる。」

このようなフレーズをどこかで聞いたことはないでしょうか。私も会計事務所に勤め、多くの経営者の方とお会いし、マーケティングというフレーズをよく聞きます。上記の2つフレーズを聞いて、なるほどな、と思いますが、では具体的にどのようにマーケティングをしていくのか。それよりも、そもそもマーケティングとはなんでしょうか?マーケティングとは?という問いに的確に答えることがデキる人は少ないと思います。今回はこのマーケティングについて考えていきます。

マーケティングの定義

マーケティングとはどのような定義なのでしょうか?単に消費者調査をしたり、広告を出したりすることだと思っている人も少なくないでしょう。しかし、これらはマーケティングという氷山の一角にすぎません。

広義のマーケティングは、個人や組織が製品や価値を創造し、それを他者と交換することによって、必要なものや欲しいものを獲得する社会的かつ経営的なプロセスのことをいいます。ビジネスに絞っての定義ならば、顧客と有益な価値の交換ができる関係を築くことだといえます。

マーケティングに関する一人者である、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院S・C・ジョンソン&サン特別教授のフィリップ・コトラー教授とノースカロライナ大学チャペルヒル校キーナン=フラグラー・ビジネススクール学士課程のクリスト・W・ブラックウェル特別名誉教授のゲイリー・アームストロング教授によれば、マーケティングを一言で答えるならば、顧客と良好かつ収益性の高い関係を築くための手法と述べています。そして、マーケティングの狙いは、顧客が求めている価値を創造し、その見返りとして顧客から売上などの価値を受け取るものともいっています。

今日のマーケティングは、セリング、つまり売り込むという古い感覚ではなく、顧客のニーズを満たすという新しい感覚で理解しなくてなりません。顧客のニーズを理解し、顧客が求めている価値を満たした製品を開発した上で、適切な価格を設定し、流通させ、プロモーションすれば、製品はおのずと売れていきます。それゆえ、マーケティングを「売れる仕組み作り」と言い切る論者もいます。経営学の神様とも称されるピーター・ドラッカーも述べているように、「マーケティングの究極の目的はセリングを不要とすること」なのです。

 

マーケティングの5ステップ

では、具体的にマーケティングの本質である顧客と良好かつ収益性の高い関係を築くためにはどのようにしていけばいいのでしょうか?コトラー教授とアームストロング教授によれば、マーケティングは5つのステップで表すことができます。

ステップ1 顧客ニーズの理解

マーケティングの根底にある最も基本的な概念は人間のニーズです。このニーズとは「欠乏を感じている状態」のことであり、食料や衣服、安全といった生理的なもの、所属や愛情を求める社会的なものなど様々なものがある。ニーズはマーケットを分析する人が創り出すものではなく、人間に本質的に備わっているものといえます。

ニーズをおさえるためには、ウォンツを知る必要があります。ウォンツとは、ニーズが文化的背景や個人の特徴を通して具体化されたものです。例えば食料というニーズについて考えた場合、日本人であればご飯に焼き魚、味噌汁になります。一方でパプアニューギニアのウォンツはタロイモやコメ、ヤムイモ、豚肉となります。そして、ウォンツが購買力を伴うと、需要へと姿を変えます。ニーズを具体化したウォンツが顧客の購入できる値段であれば、そこに需要が生まれるのです。

ステップ2 顧客主導型マーケティング戦略の設計

顧客と市場をしっかり理解して初めて、顧客主導型マーケティング戦略を設計する必要があります。マーケターは標的とする顧客(ターゲット顧客)を見つけて市場提供物に彼等の関心を向けさせ、それを維持し、さらに大きく育てることを目指し、優れた顧客価値の創造と伝達を図ります。

企業は第一に、誰を製品のターゲットとするか決めなくてはなりません。そこで、市場を複数のセグメントに分割し(市場細分化)、狙うべきセグメントを決定(ターゲティング)します。多くの企業にとって、すべての顧客を相手にすることなどは不可能です。すべての顧客に応えようとすれば、結果的に誰に対しても充分な対応ができません。そのため企業は、良質で収益性のあるサービスを提供できる顧客のみを選ぼうとします。

私の知っているとある税理士先生のお話ですが、その税理士先生の名刺を頂いたところ、名刺に税理士をはじめ、公認会計士、行政書士、中小企業診断士などあらゆる資格を網羅、そして経営理念がいくつも羅列。経歴・理念はとても素晴らしいのですが、結局この人は何をしてくれるのだろうかという印象をもちました。逆に考えれば、飲食業に特化した税理士などの業種を絞った方がターゲットは限られますがマーケティングとしては成功でしょう。また、風邪薬でも総合風邪薬という薬は何でも効く=すべてにおいて中途半場となってしまいます。

ステップ3 マーケティング計画の設計

マーケティングのステップにおいて、企業はまずどのような顧客を対象とするのか、顧客が求める価値をどのように創造するかを考えます。そして、次に、その価値を実際にターゲットとする顧客に届けるための方法であるマーケティング計画を開発します。計画を適切に展開すると、顧客リレーションシップが構築されます。また、マーケティングを実践するために、企業はマーケティング・ミックスという枠組みを用います。

なお、マーケティング・ミックスは、製品(product)、価格(price)、流通(place)、プロモーション(promotion)の4つに大きく分類され、マーケティングの4つのPまたは、4Pと呼ばれます。顧客が求める価値を提案するにあたって、企業はまず市場提供物(製品)をつくらなければなりません。その製品からいくら請求するか(価格の設定)、標的とする顧客をどのようにして届けるか(流通)を決定します。最後に、顧客とコミュニケーションを図り、製品のメリットについて納得させなくてはなりません(プロモーション)。

ステップ4 顧客リレーションシップの構築

顧客リレーションシップとは現代のマーケティングにおける最も重要な概念です。顧客リレーションシップは、狭義の捉え方として顧客データの管理業務(CRM)という意味で捉えています。このように捉えた場合、顧客個々の詳細な情報を扱い、顧客と接する「タッチポイント」を注意深く管理し、顧客ロイヤルティの最大化を目指すこととなります。

一方、広義の捉え方としての顧客リレーションシップとは優れた顧客価値と顧客満足の提供により、収益性の高い顧客リレーションシップを構築、維持していく総合的なプロセスのことであり、顧客の獲得から維持、拡大までを取扱います。

永続的な顧客リレーションシップを構築する鍵は、優れた顧客価値と顧客満足を創り出すことにあります。製品に満足した顧客はその企業へ親しみや愛着を抱きやすく、最終的に企業のシェア拡大につながります。

ステップ5 顧客からの価値の獲得

最初の4つのステップは、優れた顧客価値を創造し、提供することによる顧客リレーションシップの構築を表しています。最後のこのステップで表しているのは、その見返りとしての価値を現在及び未来の売上、市場シェア、顧客ロイヤルティという形で獲得するいうことです。

企業は優れた顧客価値を創造することで、満足を得た顧客を生み出します。そういった顧客は企業に対するロイヤルティを抱き、継続的に製品を購入してくれます。つまり、企業は長期間にわたってより大きな見返りを得ることができるわけです。

最後に

これまでのマーケティングは、マーケターやマーケティング部門だけの業務と考えられてきましたが、現在では経営に携わる人、組織の中核に関わる人にも、マーケティングのスキルやマインドが求められます。企業は、マーケティングを事業の中核に位置づけ、すべてのセクションの活動をマネジメントすることになります。今後は、すべての社員がマーケター化し、企業はマーケティングを実践していくことで、社会や市場に対して価値を提供することが存在意義となります。

また、市場や流通、また顧客の価値観や、それに伴う購買活動の変化に対応して、マーケティングの領域は変化を遂げています。しかし、マーケティングの主役が顧客であることは変わりません。むしろ「顧客が主役である」ということをもう一度よく考えることが今後大きく変化するマーケティングに必要なのです。今回は各ステップの概要を簡単にお伝えしました。今後は、各ステップをより深く考察していきたいと思います。

 

 

 

Follow me!

-マーケティング, 情報

Copyright© やまそうの徒然なるままに , 2019 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.